モチベーションを上げる方法〜心理学で学ぶ動機付け〜

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皆さんこんばんは。
近年は新型コロナウイルスの影響で多くの施設が閉鎖・制限されてしまっており、行ける場所がなくなってきていますね。
それなのに仕事の方は休みにはならず、イライラの募る毎日ではありますが、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?

本記事では、そんな悶々とした毎日の中で、少しでもストレスの発散やモチベーションアップのお手伝いができればいいなと考えています。

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ストレスを発散する体力がない!

皆さんは周りの人から「ちょっとストレス発散でもすれば?」とか、「もっとアクティブに動いて発散しちゃいなよ」とか言われたことないですか?
私は心理士という仕事柄、結構言われることがあります(笑)

ただ、日々忙しく働く中で、疲れた体にムチ打ってストレス発散をしよう!
なんてこと、簡単に出来るでしょうか?なかなか難しいのではないでしょうか?

これから解説するのは、モチベーションがなかなか上がらない時に、心理学的にどのようにモチベーションを上げていくのが良いのかについてです。

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そもそも、モチベーションって何?

心理学の世界では、モチベーションのことを「動機付け」と呼んでいます。(モチベーションを日本語訳すると動機付けなんですけどね。)

動機付けとは、辞書的に言えば「生物を行動に駆りたて、目標に向かわせる内的な過程」だそうです。
要するに、やる気をもって行動を起こすまでの動きを指すわけですね。

ただ、やる気の持ち方って時と場合によって違いますし、その人にとって何がやる気につながるかはわからないんですよね。
そんなわからないことだらけの「動機付け」という概念なのですが、世界では多くの研究者が「人がやる気を持つ為にはどうするのがベストなのか?」を日々研究しています。

内発的動機付けと外発的動機付け

多くの研究の中で「動機付け」について検討がされていますが、その中でも動機付けが何によってもたらされるのかということが特に積極的に検討されています。

そして、その研究過程で動機付けには2つのパターンがあることが分かっています。それが内発的動機付けと外発的動機付けというものになります。

内発的動機付け

自ら必要だと思って何かを行おうとすることを指します。
例えば、
・スキルアップの為に勉強をしよう
・達成感を得る為に美術作品を作ろう

といった自発的なことが内発的動機付けに該当します。

外発的動機付け

内発的動機付けとは反対に、
・お金(生活)の為に仕事をする
・業務上必要だから資格の勉強をする

といった、外からの報酬や周囲からの期待や影響によって動機付けが為されるものを指します。

どちらが良くてどちらが悪い、というわけではないのですが、物事を継続的に実行し、行動を「自分のものにする」ためには内発的動機付けをする必要があると言われています。
ストレス発散など、継続的に自分のために動く場合には、特に「内発的動機付け」に注意を向ける必要があります。

皆さんの動機付けは、どちらが多いですか?

自分のためになることは内発的動機付けであることが多い?

先ほど動機付けは内発的でも外発的でも良し悪しはない、というような話をしましたが、特にこのサイトの中で話しているような、ストレス発散法であったり、仕事にやりがいを感じながら取り組みたいといった方に関しては内発的な動機付けを積極的に活用するのがいいと思われます。

とはいえ、内発的な動機付けは、自分が好きなものややりたいと思うものに対して積極的に行動を起こそうとすることなので、「そんなに簡単にやりたいことも好きなことも見つかるかい!」という方もいらっしゃいますよね。

そもそも皆さんはやりたいこととか好きなことを見つけるときどのようにして見つけていますか?

やりたいことを見つけるための外発的動機付けの活用

やりたいことを見つけるときって、どうしてますか?
とにかく情報集めをして「やりたい!」「面白そう!」って思えるものが出てくるまで動き出さない、という方も多いのではないでしょうか?

しかし、そのやり方ってどうなのでしょうか?
実際に「面白そう!」って思ったものでも、いざやろうと思うと「めんどくさい」とか「意外と準備が必要…やめとこう…」となった経験はないでしょうか?

このように「面白そう…」くらいの動機だとめんどくさいという気持ちや準備の大変さには勝てないんですよね。
そこで活躍するのが外発的動機付けです。

まずはやってみる!

人間は、ぱっと見で全てのものに対して興味を持てる、というわけではありません。
やってみて初めてその活動の面白さに気づいたり、その奥深さを知ることも多いと思います。
つまり、やりたいことを見つけるためには「まず、やってみる!」ということも大事なんです。

じゃあ、「まずやってみよう」という気持ちを持つためにはどうしたらいいのか?

その答えは、自分自身にご褒美を与えることです。

これをやったら○○が得られる!」というように、やってみた結果に対し、何かが得られる状態にします。(これが外発的動機付けに該当します!)

得られるものは何でもいいです。
「~した後にはシュークリーム食べよう」とか「~したらマッサージに行く」とか
簡単なことで構いません。

自分がやる気になるご褒美を考えてみてください。

ご褒美が裏目に出ることも

自分をやる気にさせるためにも「ご褒美を決めること」はとても有効な方法です。

その一方で、ご褒美を上げることで「やりたいからやる」「面白いからやる」「自分のためにやる」といった気持ちを低減させてしまうことがあるようです。(アンダーマイニング効果といいます)
これは過去の多くの研究の中でも検討されており、一定のデータも出ているようです。

出典:やる気と脳ー価値と動機づけの脳機能イメージングー

つまり、「自分のためになるからやろう」(内発的動機付け)という気持ちよりも「あれがもらえるからやろう」(外発的動機付け)という気持ちのほうが強く出やすい、ということですね。

また、「外発的動悸付けは長続きしない」ということも研究の中では示されています。
その為、一つの活動を自分のレパートリーに加えるためには「あれは自分のためになる」「面白い」と思えることも重要なんです。

つまり

  1. ご褒美を決める(外発的動機付け)
  2. まずやってみる
  3. なんか面白いな…(内発的動機付け)
  4. ご褒美なしでもやるようになる
  5. どんどんやるようになる

というように、外発的動機付けと内発的動機付けをうまく連動させることがモチベーションを生み出したり維持することにつながっていくことになると思います。

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まとめ

今回はいつもの心理士としての内容からは外れ、ストレス発散についてのお話をしてきました。

ストレス発散をするにしても、まずはストレス発散に必要なモチベーションを確保していくこと、そしてその上で、「ストレス発散をしたい、さぁやろう」と思えるような活動を数多く見つけることが大切です。

この記事が、皆さんのモチベーションコントロールややりたいことを効率よく見つける為の手助けになれたら嬉しいです。

ではでは。

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